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名物刀剣ー宝物の日本刀 展

名物刀剣ー宝物の日本刀 展が、東京・根津美術館で8月27日から9月25日まで開催されています。
この後、
     平成23年09月30日~平成23年10月16日  富山県水墨美術館
     平成23年10月22日~平成23年12月18日  静岡県・佐野美術館
     平成24年01月04日~平成23年02月05日  愛知県・徳川美術館
展名:「名物刀剣 宝物の日本刀展」で開催されます。
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 名物刀剣は、主に平安時代から南北朝時代までに制作された名刀をさします。その多くは歴史上に名を残した源氏・平氏所縁の武将達の栄誉と共に大切にされていましたが、室町時代に三代将軍足利義満のもとで発達した刀剣の鑑定によって宝物としての性格が強められました。
 ついで近世を切り開いた織田信長や豊臣秀吉も強い関心をもって名物刀剣を収集し、かつ軍功への褒賞とすることで重要な意味を持たせました。さらに江戸時代になると名物刀剣は武家の第一の表道具となり、徳川8代将軍吉宗が享保4年(1719)に命じて作らせた「享保名物帳」によって、名物刀剣の評価が定まることになります。
 このたびの展覧会は時代の変遷のなかで現在まで守り伝えられた名刀を一堂に展観し、名物刀剣が歴史のなかでどのように展開し、ついには江戸時代中期の「享保名物」に至ったかを解明しようとするものです。                        (「名物刀剣」展 ご挨拶より)

この展覧会に致道博物館から重要文化財 短刀 銘 吉光(名物 信濃藤四郎)が出品されております。
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古来、吉光は、相州の新藤五国光と並んで短刀の名手として名高く、京の粟田口派の終末の名工です。吉光は豊臣秀吉の蔵刀で今は焼き直しになっている有名な「一期一振」という太刀を除いては、すべて短刀です。それらの短刀の姿は、比較的多様であり、この短刀は、やや大振の類に属し、小板目がよくつんで、地沸のついた地がねは美しく、小沸出来の中直刃はよく冴えて、気品があります。この出品されている吉光は、同作の中では、特に地刃が健全で、名物の由来は、徳川家康の重臣、永井信濃守尚政の所持であったことによります。3代酒井忠勝の代に酒井家に移り、同家に伝来現在致道博物館所蔵となっています。
先日、根津美術館において渡辺妙子佐野美術館館長の講演「日本刀が宝物になるまで」を受講してきました。歴史、戦後の日本刀受難の時期を乗り越えて今日美術刀剣としていたるまでのことや、日本刀のもつ武器以外の役割、ご神体や護り刀、権威の象徴だったり、各種お祝いや贈答、恩賞として用いられてきたこと、そして鍛え抜かれた美しさについて、映像でわかりやすいお話をうかがうことができました。
お庭が美しくあたらしく建て直された最新の美術館である根津美術館、展示は刀掛けが透明のアクリルで、照明もよく見やすく、解説も行き届いてわかりやすいすばらしい展示でした。是非ご覧ください。
場所がかわるとそれぞれまたちがった作品の表情を見いだすことができるといいます。この後始めにご紹介したそれぞれの美術館で開催されますことをお楽しみに。
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by ChidoMuseum | 2011-09-05 08:58 | 展覧会 | Comments(0)