致道ブログ

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和算の術

「幕末の頃、和算の地方普及は頂点に達していました。明治5年学制改革、数学教育は、洋算で行うことに決定され、和算は政府によって、はっきり過去のものとされました。維新後も地方では和算が学ばれてきましたが、時代の荒波には勝てず、終焉を迎えました。鎖国という状況でとくいな発達を遂げた和算。
 夫はいつ頃か、なぜ和算に心惹かれたのか、夫が趣味で書きためたものが、こういう形で刊行したこと、天上の夫も苦笑していることでしょう。
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現在は一般的ではない、なじみのうすい和算の本ですのでお届けするのに躊躇はありました。でも最も日本的な文化遺産たる和算の本をお手元におかれていつかご一読いただければ幸いに思います。夫は千葉県出身で高校教師になるため22才で庄内にきました。古里でない庄内に愛着をもちつつ、ある程度客観的にみつめることができたといえます。退職後は和算漬けでした。和算の宝庫、庄内に住み、和算を楽しんだ夫は豊かな人生を送ることができたと思います。」と遠藤マキ子さんが来館され亡き夫、故遠藤正さんが書きためたものを、「和算で人生を楽しんだ男」と題して刊行され、その書籍をご寄贈いただきました。ありがとうございました。
 遠藤正さんは、高校の数学教師退職後、和算「江戸時代の数学」を調べておられました。江戸時代一大ブームとなり、庄内にも多くの和算家を輩出、遠く江戸や関西にも何ケ月も修行にでかけました。茶華道の道とも似て、「関流」「最上(さいじょう)流」があって論争したり競争もあったようです。そのような歴史も書かれて興味つきないものがあります。庄内藩がおこなった千葉県印旛沼開削工事、月山鳥海山の測量、大館藤兵衛の天保堤開削など基礎調査など和算は大いに活用されました。
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 「従来、儒者算を知らず」といわれたが、藩校致道館は徂徠学によりますが、荻生徂徠は文学、音楽、兵学、芸術、法律、民族学のほか和算もおさめて驚くほど広範な面におよんでいました。
簡単な例題?
問題:今直有り積六十三歩、長平和十六寸長及平何程と問
計算:「術日和十六寸を置二つに割別置是を掛合内積六十三歩を引残平方に開き一寸を得る、別に置数を加え長を得、是を和十六寸の内より引平を得るなり」
答:長 九寸 平 七寸

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by ChidoMuseum | 2012-10-21 17:43 | あれこれメディア情報 | Comments(0)