致道ブログ

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鶴岡バラものがたりー温海温泉バラ公園

 東京国立博物館、遠山記念美術館館長など歴任され染織研究家としてご活躍された山辺知行先生(1906~2004)には、致道博物館としても大変御協力ご指導いただきました。平成8年1月いただいたお便りには次のようにあります。
「私が始めて鶴岡へうかがったのが何時の頃か、確か昭和20年代のことと存じますが、東京国立博物館から着物をもって陳列にうかがったのであったと思います。御隠殿で陳列が行われていた頃で、土地不案内でよく判らず、御門を入ったら作業服をきてバラの手入れをしている人を植木屋さんと思ってぞんざいな言葉で入り口を聞いて、その晩は御隠殿のお茶室で泊めていただき、お風呂を戴きにお住まいの方へ伺ったら、真っ黒に陽に焼けて土仕事をしておられたのが、ご当主酒井忠良さまと判って平身低頭したことを覚えております。展覧会の日が雨で、見に来た女の人たちが玄関で足袋を履き替えて上がるのをみてびっくりしたことも忘れられません。街の中にバラが沢山植わっていて、後の花いっぱい運動のはしりであったと思います。以下略
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 この手紙にあるように、作業服をきてバラの手入れや管理をしていた16代当主酒井忠良でした。昭和29年創立された鶴岡バラ会でしたが、昭和38年の木根淵善吉会長は、次の様に会誌に書かれた。
「鶴岡のいたるところ、バラ会会員で管理した内川川端バラ花壇、鶴岡公園バラ花壇、大山街道バラ花壇、酒田街道バラ花壇にバラがうえられているのを旅行者はうらやましく思っている。酒井家のバラは他地方、または中央まで知られており、先代(酒井忠篤)の貴族的バラ栽培を酒井忠良氏が一般に公開して地元の方々の楽しみまでにいたった。」
 鶴岡バラ会では熱心に栽培技術の研究がされ、東京の鳩山邸や白木屋の展覧会などの見学にいくなど活発に活動していた。
 その後致道博物館では重要文化財旧西田川郡役所移設のため、酒井家からバラ園だった土地を譲り受け、そして酒井家バラ園のバラは大半が鶴岡公園に移植されました。
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 昭和37年の温海温泉、温海町観光協会報には、昭和37年鶴岡バラ会より苗木300本寄贈され、元日本バラ会浅田会長さんから設計していただき、温海バラ公園ができたことが記されている。そしてバラの温泉にしようと提言されている。
 この度鶴岡公園東側の改修工事に伴いバラ園が縮小されることになり、鶴岡市からそのバラ231本を温海温泉バラ公園に移植されることになりました。
11月2日温海温泉バラ公園で植樹祭がおこなわれ、「荘内藩殿様のバラ」としてバラを楽しんでいただくことになりました。是非温海温泉バラ公園へどうぞ。
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by ChidoMuseum | 2012-11-08 16:58 | あれこれメディア情報 | Comments(0)