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千代田区大手町発掘調査について

 東京都千代田区大手町(日本政策投資銀行(旧)本社ビル地下部分解体除去等工事に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書抄録)で発掘調査がおこなわれた200頁にわたる詳細な報告書を発行機関(日本政策投資銀行、三菱地所(株)、加藤建設(株))より送りいただきました。編集は加藤建設文化財調査部で、11名の編著者によって編まれた発掘調査報告書は、詳細に発掘調査や文献調査など掲載されて大変ありがたい資料です。
 「調査地は、大名小路の北側に位置する江戸城外堀の神田橋の枡形に隣接し、17世紀初頭から末葉(慶長から元禄2年)までは「松本藩水野家」、17世紀末葉から18世紀初頭(元禄2年から正徳5年)までは「甲府藩柳沢家」、18世紀初頭から19世紀中葉(正徳5年から慶應4年)までは「荘内藩酒井家」と譜代大名が拝領し、上屋敷地として利用された。調査の結果、近世の遺構は上屋敷に関連する建物跡、籠、穴蔵、石組溝、火災の後処理と思われる遺構などが検出され、出土遺物は、17世紀初頭から19世紀中葉の陶磁器、土器、瓦などが主体となっている。主体となる遺構の廃絶時期を7期に細分し、文献調査の成果を加味して、1・2期を水野家、3・4期を柳沢家、5から7期を酒井家の拝領期に区分することができ、各段階の空間構成が明らかになった。さらに酒井家の上屋敷絵図が確認され、調査地は上屋敷の御殿表向や広間のある殿舎の北側にあたり、検出された建物跡、上水井戸、石組溝などの上屋敷の建物跡を構成する遺構は、絵図の間取りと概ね整合する配置状況を示していた。近代では、明治初頭に建てられた大蔵省紙幣司(のち紙幣局、印刷局)の建物基礎や煙突基礎が検出され、工場地の空間の一端を確認することができた。」以上調査の要約より。
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by ChidoMuseum | 2014-11-18 14:18 | あれこれメディア情報 | Comments(1)
Commented by 玉白 at 2014-11-24 02:02 x
先般、「由比正雪の乱」とは、江戸城の抜け道を利用しよーとした江戸城乗っ取りクーデターだとゆー、最新の調査結果をTVで拝見しました
花のお江戸の治安を預かったこともある荘内藩…
今回の記事に記載してくだすった資料は、貴重なものですネ♪
縄文時代の東京の地図を基にして、中沢新一が『アース・ダイバー』などと卓抜な視点で史跡を調べておられましたが…
人の流れる方向や磁気配置など、今でゆー街計画に徳川家が驚くべき手腕を振るわれたのが見て取れて、興趣に富むものでした
260年に及ぶ泰平の御代、先人の偉大な遺徳が偲ばれます