致道ブログ

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梅津五郎の絵の魅力

 平成13年に求龍堂で発行された『梅津五郎画集』より、お二方の言葉を借りて、梅津五郎の絵の魅力をお伝えします。

「梅津五郎さんの絵の力」 森田茂(洋画家・日本芸術院会員・文化勲章)
 昭和62年の静岡安心堂ギャラリーにて開催した個人展、この中に大作で立派なものがあった。京都で舞子を描くようになった。その衣装の美しさを押さえて押さえて、しぶい作品を平成9年の東光会選抜展に出した。この10年近く気分を新たにして都会風景を描く。都会の喧騒から離れて大宇宙を考えるような絵を描く。雲の美しさ、家々の重なりの美しさを出している。若い時の自画像も面白い。二階から静かな街をながめ静かな思いにふける。

「梅津五郎画賛」 瀧悌三(美術評論家)
 梅津さんの絵画性は、色彩の明るい諧和の世界に変身していった。
 セザンヌ流に言えば、色彩が諧和を得ることは物の形の表現や構図構成が明確になっていくことだ。その意味で色彩の明るい諧和に達していく作品群の代表は、一つは蔵王風景連作であり、一つは「昼の月」(下落合風景)連作である。
 前者の山岳風景は、春の芽吹き、冬の樹雪・樹氷の連作もあるが、錦秋連作が特に推せる。錦秋風景や山岳風景では、十和田、奥入瀬、上高地、桜島、阿蘇等もあり、決してそれぞれ悪くはなく、見るべきものがあるが、早くから手掛け、自家薬籠中に入っているモチーフは、何と言っても故郷山形の山形蔵王風景、その朱、緑、黄、青が織りなす秋景は、色のハーモニーも形の取り方も、構図の組み立て方も、華やかで豊かで安定していて、眼にも快い。山野風景の中で第一に推す理由はここにある。

 文中の「舞子」(平成9年 第4回東光会会員展出品)・「昼の月(落合風景)」(昭和57年)は鶴岡アートフォーラム、蔵王連作はそれぞれの会場でご覧いただけます。
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by ChidoMuseum | 2008-06-10 16:16 | 展覧会 | Comments(0)