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庄内の鶴岡ー三井永一

一頁随筆 私のふるさと  庄内の鶴岡                三井永一
 ひいき目でいうわけでないが、私の生まれた鶴岡は何から何までそろっているのが自慢だ。
まず目のほうからいくか。庄内というところ、いたずらに風光明媚とか奇観珍妙は唱えない。
北に鳥海山を望みながら西に日本海の庄内浜、東に出羽三山を控えれば南は朝日連峰につづき、中に4つの温泉郷が点在しているのがいわゆる庄内平野である。豊かな自然と素朴な情趣をことさらに土地の発展だといって観光地化する俗輩がいるけれども、自然を破壊してしまったら二度と元に戻らん。しかしそれに毒されていないだけでもいい。
 次に口の方になるが天然自然に恵まれていれば、したがって食べ物に味がでてくるのは当然だろう。みのりの秋といえば第一番に御存じ庄内米、平野一望黄金色の波は実際に見た人でないとわからないが、その味とともに日本一。米が良ければ酒がいい。灘だ伏見だというけれどもそれは宣伝がきいているせいで、庄内はそれほどあさましくないから、よそを相手の儲けなどは考えない。酒がよければ女がいい、と、ものの順序はそうなっている。目でみれば世にいう庄内美人、味のほうは、これは各人各様試してみないとわからない。季節の野菜、果物等の山の幸、たとえば葡萄は甲州というが庄内の葡萄を御存じか。(註:いまや「甲州」という葡萄の品種は庄内と山梨だけ、そして庄内は江戸時代からつくられていた)柿の福島というが庄内柿を知っているかしら。孟宗竹、なめこの天下一味も知らないだろう。漬物にしても奈良漬と称するよそのものとはわけが違う庄内の粕漬けを一度味わってみればわかる。さらには小粒の茄子の辛子漬、その上、海の幸の小鯛、鰈、鱈、蟹等々。ああああ一々書ききれないのう。こんなこといっても信用しないだろうが土地で育ったものは皆知っているし、一度それを味わった人は皆感嘆するのだから、うそではない。黛敏郎さんは庄内米の白い飯を食いにわざわざ東京からでかけるそうだ。
かといってぞろぞろとだれ彼なくでかけられては困る。そうなると下等な商人が表れて素朴な叙情を荒らしてしまうのだ。
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さて6月5日(註:現在5月25日)の鶴岡化け物祭りというのがある。その昔菅原道真が太宰府に流されたとき、人々が編笠で顔を隠して酒を酌み交わして別れを惜しんだという故事にちなんで、編み笠に、顔は手ぬぐいでかくして目だけをだし、色模様の長襦袢を着て尻からげ、黒ももひき、手袋、雪駄ばき、だから男か女かだれかわからない。酒徳利と杯を持ち歩き、通りで顔見知りがいれば無理にも飲ませる。飲まされた人は、はてだれであろといぶかしながらもありがたく頂戴する。好きな女の子の家に上がってもいいし、片思いの女に無理強いして飲ませるもよし、こっちはだれだか全くわからないのだからどうも面白い趣向である。見破られてはいけないというスリルもあるし、一度はやってみたいと思っているのだが、なかなかその機会がない。(別冊宝石、昭和47年陽春号掲載)


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# by ChidoMuseum | 2017-04-09 16:05 | Comments(0)

想像と創造ー画家三井永一の仕事




4月1日から4月26日まで画家三井永一の仕事展を開催しています。
挿絵の仕事:木村荘八や岡鹿之助は、三井の暮らしを気遣い、黙って出版の仕事を紹介した。特に師・木村荘八は、挿絵について作画のコツ、紙の効用、ペンの描法など文字通り手をとって教えたという。
連載という仕事:物語の世界を彩る挿絵の仕事。作家のいち早い読者となるが時には外出もままならない。作品を理解し適切な挿絵を描く。信頼関係の上に成り立つ仕事。
描き分ける仕事:小説には様々なジャンルがある。雑誌の挿絵はモノクロの世界。画材の使い分けや、描画のタッチのみならず、画風までも変化をつける。
人をみつめる仕事:数多く引き受けた挿絵の仕事の中で特筆すべきが人物画。線一本で人柄までが描かれる。高い技術も必要だが、それ以上に大切な、人をみつめること。
絵画の仕事:絵画の仕事は、春陽会展や公募展、個展などが舞台となる。画家の仕事は描くこと。悩み、模索し、たどり着いた世界。その先に何があるのか。
版画の仕事:昭和30年代中頃、描きたいものが見えてくる。画家の仕事は描くこと。もうひとつの道、リトグラフ。ここからふかまりゆくワンダーランド。
本の仕事:小説が出版されるとき、挿絵は掲載されないことが多い。そんな時に、本の世界を豊かにするのは装丁や扉絵の仕事。
仕事場の片隅に:挿絵の依頼は数多く、原画の整理も大変な仕事。描いて終わりでなく、時には検証することも。その積み重ねがここにある。
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# by ChidoMuseum | 2017-04-01 18:55 | 展覧会 | Comments(0)

致道博物館 ポイントカード

御来館に感謝して
2017年も企画展ごとに1ポイント獲得。
3/7/12ポイント獲得で粗品を進呈します。
vipポイントを発行します。
よろしくお願い申し上げます。
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# by ChidoMuseum | 2017-03-28 18:57 | Comments(0)

東洋蘭展開催

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 日本春蘭、中奥春蘭など東洋蘭を酒田市芳蘭会、鶴岡東洋蘭同好会が毎年展覧しております。
出品展数は126鉢、中国春蘭のとてもいいほのかな香りが漂っています。
3月20日までの公開です。
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# by ChidoMuseum | 2017-03-19 13:42 | Comments(0)

もうひとつの川内由美子ミニチュアコレクション 特別企画 好評展示中

ただいま好評展示中のもうひとつの川内由美子ミニチュアコレクションのごく一部]をご紹介します。
ギャラリートーク 3月19日(日)午後2時から 3月20日(月・祝日)午前10時から 参加料500円紅茶お菓子付き 約1時間


2年前の極小雛道具の展示で大好評を得た川内由美子氏の知られざるもうひとつのコレクション、約150年前のヨーロッパの小さなままごとの食器類2000ピースを初公開。本場でもなかなか見ることの出来ない一大コレクションです。創作布花作家・川越怜子氏とのコラボにもご期待ください。
大きさは? まずはご覧ください。


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ティーセット(15ピース)1915年イギリス・ウェッジウッド社

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マルチカラーディナーセット(76ピース)1845-1858年
          イギリス・フランシスモリー

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ハンフリーの時計 ディナーセット(33ピース)1900-1915年
         イギリス、リッジウェイ社



鶴岡雛物語」展4月3日まで開催中、「春蘭」展3月20日まで開催中、「藩主の書画」展3月30日まで開催中
民俗、考古など常設展もあわせてご覧ください。

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# by ChidoMuseum | 2017-03-15 19:59 | Comments(0)