2015年 02月 02日
重要文化財旧警察署修復工事
「洋風意匠」(白塗りの下見板張り等)と「和風意匠」(城で使用された赤瓦、破風飾り等)を巧みに組み合わせ、お城の天守を思い起こさせるような塔屋がある独創的な外観をもつ擬洋風建築の 警察庁舎として我が国唯一の重要文化財指定を受けた旧鶴岡警察署庁舎です。
予定では平成25年11月から平成29年6月まで公益財団法人文化財建造物保存技術協会の設計監理のもと、現在2期工事中で山口工務店加藤工匠が工事に携わっております。
また明治からの歴史、経過、周辺環境、そして内部の室の使用名称など同時進行で調査が進められました。そのため、宮城県の県指定文化財旧登米警察署庁舎、埼玉県の県指定文化財旧本庄警察署庁舎など類似建造物も参考に調査情報収集されておりますが、不明なところもあり、なにか情報がありましたらお知らせいただければ大変有り難く存じます。
第1期の解体工事は平成26年3月から始まりほぼ全ての造作材や床組が解体された状態です。どんな小さなことも見逃さず、大小の原材料一つ一つ番付つけながら保存、丁寧に解体されました。興味深い発見等もあり外観も明治創設当初の状態をめざしておりますので、ご期待ください。当初計画では全解体の予定でしたが、状態が良好であり、文化庁と設計監理者の調査検討により1階の柱等だけを残した半解体状態で基礎、木部補修工事を実施することになりました。2期工事は補修工事を行う予定です。
今後3期、4期と工事は平成29年までつづき、竣工が大変待ち遠しく思う昨今です。