2016年 05月 16日
珍らしや山をいで羽の初茄子
「芭蕉の句碑」
珍らしや 山を いで羽の 初茄子(はつなすび)
松尾芭蕉が「奥の細道」の旅の途時、鶴岡で詠んだ有名な句です。
鶴岡の俳人長沢千翅(七郎兵衛・生没不詳)が享保年間に建てたと伝えられているこの句碑は、芭蕉の弟子、支考について学んだ廬元が、享保年間(1716~)鶴岡に来遊した時建てられた自然庵(鶴岡市本町3丁目鯉川酒造)の傍らにありました。
後に自然庵は芭蕉庵といいましたが、昭和54年老朽化で解体されたため、この句碑は湯田川温泉に移されました。
その後昭和60年5月当館に寄贈され、当館酒井氏庭園にあります。
芭蕉句碑の中、年代も古く貴重なものです。
他に、芭蕉ゆかりとして、
◎長山重行邸跡
元禄2年(1689)6月10日(陽暦7月26日)松尾芭蕉は羽黒山を下り、鶴岡城下の庄内藩士 長山五郎右衛門重行の屋敷に三泊滞在。その日、芭蕉は、曽良・重行・呂丸と歌仙をまき、鶴岡の名産「民田なす」に目をとめて、「めづらしや山をいで羽の初茄子」と発句したといわれています。
長山邸は、元松文産業株式会社鶴岡工場(現鶴岡まちなかキネマ)近くにあり、北西端の長山小路と称される小道に面し、現在敷地の一角がポケットパークとなって、昭和44年建立の句碑があります。
◎芭蕉乗舟地跡
6月13日芭蕉は舟で赤川を下り、酒田に向かいました。大泉橋畔は、当時の船着き場であり、芭蕉乗舟の地という標柱がたてられています。
◎出羽三山