人気ブログランキング | 話題のタグを見る

致道ブログ

chido1950.exblog.jp
ブログトップ

聚力結びなして功を竣う

昨年令和2年、致道博物館は70周年を迎え、70周年記念展とうたって展示活動はかろうじておこないましたが、記念イベントは、残念ながらコロナ禍でできませんでした。下記のとおり当館の館報に初代館長が創立25周年をむかえての思いが掲載されていました。それは創立当初からかわらぬ当館の指標です。
「創立25年を迎えて忠良公を憶う」  初代館長 犬塚又太郎
 新館(展示会場)入り口の左側壁間に、銘盤が埋めこまれてあります。
そしてそれには、「聚力結びなして功を竣う」と簡潔な一語が刻されてあります。
これは昭和35年(当館発足10年目)現在の新館が建設された時、酒井忠良公が揮毫されたのであります。
公はその翌春逝去されましたが、此の名盤は館にいる私どもの心に常に尊い指標を与えて、相対す毎に新たな感懐を興させています。この新館も、多くの方々が心も力も寄せ合ってくださったから出来たものに外なりません。しかし、この銘語はこの博物館全体の施設も資料も、そして運営万般にわたって、私どもの心にこそ刻銘してほしいというのが公の真意ではなかったろうかとしみじみ思われてならないのです。今年は当館創立25周年を迎えることになりました。過ぎゆく歳月の早いのには、今更ながら驚くばかりで在ります。忠良公逝いて既に14年にもなります。あの新館のできた時の公のお慶びが、今私の心に浮かんでまいります。そして遡って当財団法人創立のことどもが頻りに回想されるのであります。昭和25年春、公が由緒深い図書研究所文会堂の一切を、広く文化向上の為に公開したいと表明されて、今日の博物館が誕生しましたが、その折りの公の一言一句が私にとっても忘れることができません。「父祖先代の心は常に郷土全体の福祉にかけられてきた。私は其の心を承けたい。博物館は郷土全体のもの、一人二人の専有物であってはならない、自分も案外出来るぞと思ったら、もうお仕舞いだ。道は遠い、急ぐべからずである。」公の念願とするところ、そして名盤の一語、25周年を迎えるに当たり私どもは、改めて深思せざるをえません。そして公のその心をいかに光あらしめるかが、使命でありまた課題であると思うのであります。
聚力結びなして功を竣う_f0168873_02254956.jpg

by ChidoMuseum | 2021-06-30 15:56 | Comments(1)
Commented by 玉白 at 2021-07-07 15:48 x
忠良公のご揮毫のアップ、ありがとう御坐います。
実に綿密に筆力がおありになり、ご真筆の墨気も是非とも拝見いたしたい処です ♪
過去に、忠良公のご筆蹟をしげしげと眺めたことが二度ございます。
ひとつは、酒田のエプソン裏に鎮座まします「大美和神社」の社号扁額で、
もうひとつは、わたしの氏神さまのご来神宿の床の間に飾られる掛け軸です。(鳥海山麓の飛澤神社)
忠篤公びいきの私には、忠良公の書の佳さが一見して正直分かりませんでした。
しかし、今回アップして下すった石碑の御字を拝見して、その濃やかな風情に感嘆いたしたことです。
以前に徳川宗家の家正公とお並びになったお写真を拝見しました。(白山島を眺める浜辺にて)
随分とご苦労を刻まれた御顔だなあと共感をおぼえましたが……
豪放磊落な忠篤公を父上に持たれたら、ご苦労は絶えますまい。
そのなかで、粘り強く詞藻を育まれ、これだけの書をものする御仁になられたそのご境涯をお偲びいたします。
忠良公のご真筆を鑑賞できる場はございませんでしょうか?